「駆け込み寺」をご存知ですか? 駆け込み寺とは困った時などに最後にどうしようもなくなって逃げ込んだ際に助けてくれる人や機関をいいます。元来、江戸時代において女性側からの離婚は困難であり、夫と離縁するために妻が駆け込んだ寺のことを「縁切寺」と言っておりました。間に入ったお寺が夫に示談を薦めて離婚調停を行っていたのです。これは女性を助けるための機関であったということですね。
さて、現代の駆け込み寺は何でしょうか。いろいろな公的機関やセーフティネットなどあらゆるものがあるかと思いますが、電話占いもその一つではないでしょうか。公的機関などはなかなか気軽には行けませんが、電話占いだといつでも相談できます。現在の電話占いは、ただ占って未来が当たったとか、彼の気持ちを教えてもらったとかだけではなくなってきています。当然占いなのでそれも必要ですが、それだけではなくカウンセリング的要素や心の支え、スピリチュアル的な考え方などあらゆることができるようになっています。一昔の電話占いだとほんとにただ占うだけだったのが、現在は多様化してきています。
このあらゆる相談が可能になった電話占いは現代の駆け込み寺と言っても過言ではありません。それぞれの相談者が、電話占いを自分に合った使い方で利用しているのではないでしょうか。占いだけを求める、話を聞いてもらうだけで心が軽くなった、霊的なアドバイスをもらった、背中を押してほしいなど人それぞれだと思います。
現代社会では、これから想像もつかないような悩みがどんどんいろんなことが出てくると思います。そして悩むが複雑化し、絡み合って問題解決が難しくなっていくのではないでしょうか。だから電話占いでは霊的な面からのアドバイスをはじめ、カウンセリングなども取り入れている占い師の先生が人気になってきていると思います。これから占い師にもそういう複合的な力が求められるのではないでしょうか。
ただ、電話占いはあまりハマってしまうと自分が見えなくなり、せっかくいいお話を先生に教えられても自分のものにすることができなくなってしまうので、自分を見失わず、程良い距離感で上手に占いを取り入れていくのがベストだと思っています。くれぐれも私みたいに占いジプシーにはならないでくださいね。